ガンマ関数

問題

ガンマ関数$\Gamma (z)$は

\begin{eqnarray*}
\Gamma (z) = \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{z-1} \diff x
\end{eqnarray*}

で定義される。
以下の問いに答えよ。

(1) $\Gamma (1)$の値を計算せよ。

(2) $\Gamma \left( \displaystyle \frac{1}{2} \right)$の値を計算せよ。

(3) $\Gamma (z+1) = z\Gamma (z)$を示せ。

(4) $n$を自然数として$\Gamma (n+1)$を求めよ。


解答

(1)

\begin{eqnarray*}
\Gamma (1) &=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{1-1} \diff x \\
\\
&=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} \diff x \\
\\
&=& \left[ -e^{-x} \right]_{0}^{\infty} \\
\\
&=& -e^{-\infty}-(-e^{- \cdot 0}) \\
\\
&=& 1
\end{eqnarray*}

(2)

\begin{eqnarray*}
\Gamma \left( \frac{1}{2} \right) &=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{\frac{1}{2}-1} \diff x \\
\end{eqnarray*}

ここで、$\displaystyle x^{\frac{1}{2}}=t$とおくと

\begin{eqnarray*}
\frac{\diff}{\diff x} \left( x^{\frac{1}{2}} \right) &=& \frac{\diff t}{\diff x} \\
\\
\frac{1}{2} x^{-\frac{1}{2}} &=& \frac{\diff t}{\diff x} \\
\\
\diff x &=& \frac{\diff t}{\frac{1}{2} x^{-\frac{1}{2}}} \\
\\
\diff x &=& 2 x^{\frac{1}{2}} \diff t \\
\\
\diff x &=& 2t \diff t
\end{eqnarray*}

であるから
\begin{eqnarray*}
\Gamma \left( \frac{1}{2} \right) &=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{\frac{1}{2}-1} \diff x \\
\\
&=& \int_{0}^{\infty} e^{-t^2} \cdot \frac{1}{t} \cdot 2t \diff t \\
\\
&=& 2 \int_{0}^{\infty} e^{-t^2} \diff t \\
\\
&=& \int_{-\infty}^{\infty} e^{-t^2} \diff t \quad (\text{ガウス積分}) \\
\\
&=& \sqrt{\pi}
\end{eqnarray*}
となる。

(3)
\begin{eqnarray*}
\Gamma (z+1) &=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{(z+1)-1} \diff x \\
\\
&=& \int_{0}^{\infty} x^{z} e^{-x} \diff x \\
\\
&=& \left[ x^z (-e^{-x} ) \right]_{0}^{\infty} + \int_{0}^{\infty} z x^{z-1} e^{-x} \diff x \\
\\
&=& z \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{z-1} \diff x \\
\\
&=& z \Gamma (z)
\end{eqnarray*}

(4)

\begin{eqnarray*}
\Gamma (n+1) &=& \int_{0}^{\infty} e^{-x} x^{n} \diff x = n \Gamma (n) \\
\end{eqnarray*}

であるから、自然数$n$に対して

\begin{eqnarray*}
\Gamma (n+1) &=& n \Gamma (n) \\
\\
\Gamma (n) &=& (n-1) \Gamma (n-1) \\
\\
\Gamma (n-1) &=& (n-2) \Gamma (n-2) \\
\\
& \vdots & \\
\\
\Gamma (2) &=& \Gamma (1) \\
\\
\Gamma (1) &=& 1 \\
\end{eqnarray*}

が成り立つ。
従って、

\begin{eqnarray*}
\Gamma (n+1) &=& n \Gamma (n) \\
\\
&=& n (n-1) \Gamma (n-1) \\
\\
&=& n (n-1) (n-2) \Gamma (n-2) \\
\\
&=& n (n-1) (n-2) \cdots 2 \cdot 1 \Gamma(1) \\
\\
&=& n(n-1)(n-2) \cdots 2 \cdot 1\\
\\
&=& n! \\
\end{eqnarray*}
となる。

ad

関連記事

微分の定義から導関数を求める

問題 ある関数$f(x)$の導関数$f'(x)$は \begin{align*}

記事を読む

ド・モアブルの定理の導出

問題 オイラーの公式$e^{ix}=\cos x +i\sin x$を用いてド・モアブルの定理

記事を読む

べき級数展開と近似式

問題 関数$f(x)=(1+x)^\alpha$($\alpha$は実数)について (1

記事を読む

円の面積変化を考える

問題 半径$r$の円がある。その半径を微笑量$\diff r$ $(\diff r\ll r)

記事を読む

密度が一様でない棒の質量

問題 密度が一様でない棒の質量を考える。 この棒の線密度$\rho(x)$が

記事を読む

オイラーの公式と加法定理

問題 (1) オイラーの公式 \begin{align*} e^{ix}=\cos x+i

記事を読む

加法定理を図で示す

加法定理を図で示す  三角関数の重要公式である「加法定理」は$\sin$と$\cos$の組み合

記事を読む

球の変化率を考える

問題 風船に空気を入れ、膨らませる場合の変化について考える。 風船に毎秒$v_

記事を読む

微分方程式~自由落下

問題 質量$m$の物体を自由落下させることを考える。 鉛直下向きを正の向きにとり高さ$z$を

記事を読む

ベクトルの外積

問題 3次元の直交座標系を考える。 ベクトルの成分を \begin{align*} \v

記事を読む

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ad

ガンマ関数

問題 ガンマ関数$\Gamma (z)$は \begin{eq

偏微分の関係式の導出

問題 以下の関係式を導出せよ。 (1) $\display

球の表面に一様に帯電した球が作る電場

問題 一様な面密度$\sigma$で球表面に帯電した半径$R$の

一様に帯電した球が作る電場

問題 一様な電荷密度$\rho$で帯電した半径$R$の球がある。

無限に長い直線に分布する電荷が作る電場

問題 単位長さあたりの電気量(線密度)が$\rho$である無限に

→もっと見る

PAGE TOP ↑