接触した物体の運動

問題

滑らかな水平面上に2つの物体$\mathrm{A}$,$\mathrm{B}$が接触して置かれている。
力$F$を$\mathrm{A}$の側から水平に加えたとする。
2つの物体の質量をそれぞれ$m_\mathrm{A}$,$m_\mathrm{B}$として以下の問いに答えよ。

28-1

(1) 物体$\mathrm{A}$,$\mathrm{B}$の加速度$a$を求めよ。

(2) 物体$\mathrm{B}$に加わる力$f$を求めよ。


解答

右側を正に取り、作用する力を書き込むと、


28a-1

となる。

(1) 運動方程式はそれぞれ
\begin{align*}
\begin{cases}
m_\mathrm{A}a=F-f\\
m_\mathrm{B}a=f
\end{cases}
\end{align*}
となる。

2式の和をとると、
\begin{align*}
(m_\mathrm{A}+m_\mathrm{B})a=F-f+f\\
a=\frac{F}{m_\mathrm{A}+m_\mathrm{B}}
\end{align*}
となる。

(2) 運動方程式より
\begin{align*}
m_\mathrm{B}a&=f\\
m_\mathrm{B}\frac{F}{m_\mathrm{A}+m_\mathrm{B}}&=f\\
f&=\frac{m_\mathrm{B}}{m_\mathrm{A}+m_\mathrm{B}}F
\end{align*}
となる。

ad

関連記事

2次元平面の極座標表示における速度及び加速度を単位ベクトルを使って導出する

2次元平面の極座標表示における速度$\vec{v}=(v_r, v_\theta)$及び加速度$\v

記事を読む

ヤングの実験

問題 ヤングの実験を考える。 図のように、平行な2つの幅の狭いスリット$\math

記事を読む

極座標の加速度

問題 極座標の平面を考える。 加速度$\vec{a}$において$r$方向の加速度$a_r$と

記事を読む

等速円運動の加速度

問題 質点が原点を中心に半径$r$、角速度$\omega$の等速円運動を行っている。

記事を読む

摩擦力のある物体の運動

問題 粗い水平面上に置かれた質量$m$の物体がある。 この物体に初速度$v_0$を与えて

記事を読む

単振動の変位と速度、加速度の関係

問題 単振動の変位 $y(t)$ が \begin{eqnarray*} y(t) =

記事を読む

無限に長い直線に分布する電荷が作る電場

問題 単位長さあたりの電気量(線密度)が$\rho$である無限に長い直線上に電荷が分布している

記事を読む

単振動の微分方程式

問題 単振動の微分方程式 \begin{align*} m\frac{\diff^2 x}

記事を読む

等速円運動の位置、速度、加速度

問題 半径$r_0$、速さ$v_0$で等速円運動をしている物体について 以下の問いに答えよ。

記事を読む

斜面を滑り下りる運動

問題 水平面をなす角$\theta$の粗い斜面上の点$\mathrm{A}$から物体を初速$v

記事を読む

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ad

ガンマ関数

問題 ガンマ関数$\Gamma (z)$は \begin{eq

偏微分の関係式の導出

問題 以下の関係式を導出せよ。 (1) $\display

球の表面に一様に帯電した球が作る電場

問題 一様な面密度$\sigma$で球表面に帯電した半径$R$の

一様に帯電した球が作る電場

問題 一様な電荷密度$\rho$で帯電した半径$R$の球がある。

無限に長い直線に分布する電荷が作る電場

問題 単位長さあたりの電気量(線密度)が$\rho$である無限に

→もっと見る

PAGE TOP ↑